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国立公園、海岸を空撮する場合の管理者への許可について(一例)

キースワークスの門田です。

自然を空撮する場合、その場所の管理団体への許可が必要となる場合があります。そのため各自治体の担当者や、空撮対象となる施設の管理者とお話させて頂く機会があるのですが、ドローン飛行の可否について明確に定められていたり、全く定められていなかったりとマチマチです。国交省の飛行に係る許可承認を受けているとはいえ、空撮場所の管理者への確認は後々のもめ事を起こさない為にも必要なことです。自治体によっては条例でドローンの飛行を制限しているところもありますので、条例違反を起こさないよう、しっかり事前に下調べしましょう。

国立公園を空撮するうえでの許可(一例)

ドローンで空撮するのであれば、どうせなら綺麗な景色を撮りたいと思いますよね。自然あふれる有名観光スポットなどは国立公園に指定されている場合も多いです。国立公園は環境省の管轄下にあり、自然公園法が適用されます。これは、ドローンの空撮を制限する法律はないものの、樹木等を傷つければ罰せられる内容となっています。環境省の出張所に自然保護官が駐在していますので、自然保護官の意向を確認しましょう。繁忙期は避けての空撮をお願いされることもあるかと思います。法的に問題がなくても、多くの方が利用する国立公園という性質を踏まえ、歩み寄った対応が求められます。また、公園の土地が国有地ではなく、企業が所有している土地の可能性もあるため、事前に確認する事は多いです。

私は以前に群馬県尾瀬ケ原で空撮を行う為に関係各署へ交渉を行ったことがあります。片品村観光協会に自然保護財団、環境省自然保護官に土地を所有している東京電力関連会社と、確認部門は多岐に渡りました。観光地であればやはり、観光客が大勢来ますので、邪魔にならない様に配慮が必要です。私はなるべく、早朝か夕方の人が少なくなってきた時間帯で、空撮を実施する様にしています。いくら許可を取り、関係機関と調整済みといえども、ドローンが飛んでいることを不快に感じる人がいるかもしれません。混雑する時間帯でのフライトが必須でなければ、極力人の少ない時間帯での空撮をおすすめします。また、現地では物資輸送にヘリコプターを使用している場合もあります。尾瀬では、ヘリのフライトプランを確認して、日程を調整する必要がありました。状況や場所によって、自分では想定できない様々な対応が求められることになります。そして、調整を怠ることにより、思わぬ事故を起こしてしまう可能性が出てくるかもしれません。

海岸線を空撮するうえでの許可(一例)

千葉の海岸線を空撮した際には、海上保安部に事前に連絡を入れる必要がありました。こちらは、企画書等は求められませんでしたが、撮影の日程とおおよその時刻を伝達する必要がありました。国交省ガイドラインを遵守して空撮を実施する旨、お伝えし、夕方空撮を行いました。「国交省ガイドライン遵守」は多くの自治体から言われているので、一つのキーワードになっているのかな?と思っています。海岸によっては、特に夏の遊泳時期、自治体がドローンの飛行を禁止している場合があります。ドローン禁止の看板が出ている場合にはわかりやすいですが、掲示物が何もなくても、自治体の条例等で遊泳期間中のドローン使用を禁じている可能性があります。自治体に直接確認を取ることが望ましいです。また、夏休みで遊泳に来ている家族など、お客さんも非常に多いため、リスクヘッジはしっかり行う必要があります。せっかくの休日を妨害しない、モラルを持った飛行を心がけましょう。

これらの情報は私が撮影した2017年の夏時点のものです。今後はその時点では求められなかった、新たな申請が必要になっているかもわかりませんし、事前の調整が必要な機関が増えているかもしれません。空撮前には、必ずご自身で撮影場所の関係機関をご確認下さい。私も、以前空撮した場所を再訪問する際には、念のため関係機関を再度調査しています。万が一の事があって、撮影が中断してしまったり、問題が発生したりしない様、十分な確認と注意が必要です。

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